研究会会長 石川 迪夫 
石川迪夫

 廃止措置工事とは、原子力施設にある放射性物質を取り除いて、通常の状態に戻す作業を言います。言い換えれば、放射能を相手とする工事です。
 3月11日の東日本震災によって、福島第一原子力発電所は炉心溶融に加え水素爆発という惨事に進展し、1〜4号機の廃止措置が決定されるに至りました。放射能の高い燃料が溶融、残留している原子炉施設を廃止措置(解体)するのは非常な困難を伴いますが、過去欧米に起きた事例を見れば、これまでに培ってきた技術や経験で達成完了することが出来ます。私たちの勉強を役立てる機会です。
 廃止措置工事を進める上での要諦は、徹頭徹尾、エンジニアリングです。それゆえに各産業分野・技術分野の融合、技術の蓄積・適用と検証、過去の実例の具体的調査、ライフマネジメントを見据えた解体計画の作成など、幅広い観点から一層の勉強に努めましょう。
 解体を安全に実施するには、必要な技術体系に併せて放射能についての正しい認識が必要です。研究会の皆さんには、これまでの研鑽を基に、現場作業を通じて技術センスを磨き、廃炉技術者として大成されることを期待します。